時は昭和49(1975)年夏。
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(↑再現想像図)
(↑想像再現図)
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意外に、県庁のすぐそばだったりする...。
山形県山形市で、こんなUFO事件がありました。
山形市内在住のA君(当時小2)は、夏休みのさなか、級友たちと早朝から
遊びほうけていた。
朝は原っぱ、昼間は川、と、時を忘れて遊んでいるうち、気づくと、
陽はようやく傾き、自分たちは、山の中にいた。
その山は、万松寺というお寺さんの裏山にあたり、少し登ると、鬱蒼と茂る木々が
もう既に西日を遮り、あたりは薄暗くなっていた。
そろそろ帰ろうか...と、思っていた節、A君の目がふと西の空を仰ぐと、
そこには、とても明るく輝く星が見えていた。
宵の明星、とは既にA君の知識にあったので、てっきり金星だと思って、さほど
気にも留めなかった。後から思うと、それにしても、やけに明るかったのだが。
さて、A君がふと気づくと、いつの間にか周囲から級友たちの姿が消え、
森の中で一人佇む自分がいた。
みんな、どこいったんだべか...と思う間もなく、先ほどの”金星”がなおいっそう
高度低く、眩しさを増して、しかもその光は、増々増々こちらへ近づいてくるよう
明るく大きくなっていった。
A君が、その光に見入っていると、いよいよそれは大きさを増し、
その代わりに、明るさは徐々に減じられていき、ぼーっと光る満月のような
丸い物体になっていった。
そして、それは、いまだぼーっと光りながらも、いつしか、
「クラゲのかさ」のような実体を現した。
A君は、いや、現在のAさんは、それは金属製には見えなかったと、振り返る。
この歳になっても、あんな質感の物体は見た事はないと。
樹木の上端から数mの上空でしばらく滞空したそれは、やがてゆっくりと、
森の中へ降りていった。
木々の隙間から、それが発する光が洩れる。
(↑再現想像図)
A君は、これがテレビでやってるUFOか、と思いつつも、
何故だかそんなにびっくりした感じも
怖いという感じもしなかったと言う。
そして、自然に、その”光るクラゲ”が降りていった方へ、足が向いた。
木漏れる光に誘われるかのようにがさがさと下生えのなかを進むと、
”そいつ”がいたと言う。
”そいつ”は、身長は、自分よりも低いくらい。
つまり、だいたい、100cmちょっとくらい?
頭が大きく、ハート型。目がくりっと大きく、まばたきはしなかった。
口の辺りはマスクのようなもので覆われている。
黒いビロードのような、スボッとした服を着ているそれは、
右手が大きなハサミになっており、左手は、やはり大きなノコギリのように見えた。
異形のそれは、ブルブルと小刻みに震えていたと、A君は語っている。
まるで、水に落ちて救い上げられた子犬のように。
A君は、やはり驚くとか怖がるとかいった感情も何故だか湧かず、数刻”そいつ”と
対峙したと言う。
”そいつ”はそいつで、何をするでも何を喋るでもなく、ただブルブルと震えているだけ。
やがてA君は、そろそろ帰らないとお母さんに怒られる...との、小2としてしごく
真っ当な感情に捕われ、”そいつ”に背を向けた。
お寺の境内には級友たちがおり、今UFOと宇宙人?に遭った...と言おうかとも
思ったが、どうせ信じてもらえないし、言うのをやめたそうだ。
また、不思議だったのは、自分は少なくとも10分や20分は級友たちとはぐれていた
筈だが、誰も自分が居なかった事に誰も気づかなかった...と言うか、
みんな、ずっと自分が一緒に遊んでいたと思っているらしい事。
ともあれ、裏山を振るかえる事も無く、家路についたA君だった。
意外に、県庁のすぐそばだったりする...。
このハナシは、どこにも出てない筈です。
何故なら、私TO自身がつい数ヶ月前、A君ご本人から直接聞き取ったからです。
A君、いや今はAさんですが、行きつけの飲み屋の常連さんで、今までも何度か
ご相伴にあずかった方なのですが、UFOだの何だのとの話題になったのは
その時初めてで、まさかこんな体験談をお持ちだとは、
夢にも思っておりませんでした。
最初は恥ずかしそうに、途中からは結構熱が入って、語って下さいました。
最後は、「まあ、夢か幻覚か、なんでしょうけどね~
」と、照れながら。

念のため確認したところ、Aさんには、よくある”空白の2時間”
(そう言えば、何で揃いも揃って2時間なんだろう?)とか、
”妙なアザ”とかはなかったようです。
また、数日後に再びその辺りに行っても、何の痕跡もなかったとか。
A君がアブられなくてよかったよかったと思いつつ、70年代って、やっぱり
こんなへんちょこりんな宇宙人が地球にのこのこやって来ていたんだなぁと、
ほっこりした私TOでした。
もしかすると、子供の頃にこんな体験をした方って、意外に多いかもしれません。
馬鹿にされそうで今更他人には言えないから、夢でも見たんだろうと、そう
ご自分を納得させつつ、割り切れない想いをお持ちの方が。
もしそんな方がいらっしゃいましたら、どうぞご遠慮なく、当ブログにコメントを
お寄せ下さいませ。